子供にも変化が。幼少期からのマインドフルネス瞑想。
息子が通っていたキンダーガーテンではマインドフルネスや瞑想(メディテーション)の時間がありました。
正直、最初の頃は「5歳児に瞑想なんてできるのかしら?意味があるのかしら?」と懐疑的でした。
しかしある朝のこと。
私は早朝、子どもたちが起きてくる前に瞑想をするのが日課なのですが、その日瞑想をしようと思っていた矢先に息子が起きてきてしまいました。
「今からメディテーションするところだったのよ」と息子に話すと
「あぁ、メディテーションね。知っているよ。こうやるんだよ。」とあぐらをかいて手で形をとって膝の上において目を閉じ、「あ、ミュージックが必要だよね。」と言ったあと深い深呼吸と共に瞑想を始めたではありませんか。
その後私も一緒に静かに瞑想をすることができました。
5歳男子。やんちゃでじっとしてなんかいられないと思っていたのに、いつの間にかこんなことも身につけているのだな、と少しジーンとしてしまいました。
男の子がお母さんと瞑想してくれるのなんて、今のうちだけかもしれません。
以前、先生が学校でのマインドフルネスの様子を教えてくれた時がありました。
毎週水曜日午後。
先生が“Rest your body and your mind”と言ってメディテーションが始まります。最初は長くはできないものの、最後には5分ほどの長さまで5-6歳児でもできるようになったのだそう。
このメディテーションが、子どもが泣いたり怒ったりと感情が高ぶった時にその状況を変える、"一時停止ボタン(Pause button)"として役に立つことを教えるのだそう。
メディテーションの後は、マインドフルネス・アクティビティ。
マインドフルネスとは、今この瞬間の自分の思考、感情、身体感覚に集中すること。
マインドフルネスを通じて、過去や将来のことに思い悩むのではなく今の瞬間に感覚をとぎすませることができるようになります。
学校で行うマインドフルネス・アクティビティには、聴覚のもの、視覚、何か行動するものといったのがあります。
例えばMindful Coloring(お絵かき)、Minful Yoga(行動に集中)、Mindful Eating(マシュマロを食べたりも)の他、五感を使ったMindful Gameなどもやっていました。
ある日のMindful Eatingはぶどうでした。
ぶどうを渡すと、皆すぐに食べたがる。
でもすぐには食べないで、と、まずはぶどうがどうやって私達の手元に届くかをみんなで話し合う。ぶどうが大きくなるには何が必要か、収穫された後どうやって運ばれるか、どうやって私達が手にすることができるのか。
子どもたちが、「日光が必要!」「グローサリーストアに持っていかれる!」「お金が必要!」そんなことを徐々に口々に言い始めて、食べ物が自分の手に届くまでの長いプロセスを知るようになる。そして食べ物をより大事に感じるようになる。
そしてようやく目を閉じながら口にするときには
「美味しい!」
「今まで食べたぶどうの中で一番美味しい!」
と子どもたちが言い出したのだとのこと。
マインドフルネスと子どもたちの学びをうまく融合させていて、なるほどこういう形で子供にも良い効果があるのだなと思いました。
息子が、キンダーでの1年を通じて少し落ち着いてきたと感じたのも、年齢もあるでしょうが、こういったアクティビティも好影響を与えていたのかもしれません。