アメリカの歯医者事情②子ども向けキッズデンタルに感動
キッズデンタルという存在を知ったのは、日本に住んでいたとき。
近くに新しくかわいらしい子供向けのようなお店ができると思っていたら、小児歯科専門の歯医者でした。
ガラス張りで前を通りかかっても、おもちゃやら飾りやら楽しげな様子。
それからは子どもたちの歯のクリーニングに3ヶ月に一回は通って、歯のチェックとクリーニングをしてもらっていました。
ここアメリカにもキッズデンタルがあり、友人にすすめられたので子供達の定期歯科検診を受けに行きました。
子供向けにカスタマイズされているのは、日本で行ってた所と同じ。
・診察台の天井にテレビがあり、テレビを見ながら診療ができる。
・室内も、歯医者とは思えない子どもたちが楽しめる内装。
・クリーニングが終了すると、最後に宝箱の中から好きなおもちゃを一つもらえる。
そして感動したのが、先生のプレゼンテーション能力の高さ。
はじめに先生から説明がありますと言われていたので、よくある一般的な話(歯ブラシの使い方等)かと思っていたら、そんな話は全然しませんでした。
今までも日本で歯の説明は受けてきていたはずだけれど、正直全く記憶に残っていません。でも今回はものすごく記憶に残りました。
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どんな話だったかと言うと、まず先生が小さい時の話。
先生が小さい時にいつも言われていたのは、「甘いものを食べたら虫歯になる」ということ。
でもそれは真実ではない。(←出だしで意外性を与えるというプレゼンの王道(笑))
虫歯菌(ミュータンス)と言うのはどこにでもあるのでみんなが持っている。
だから甘いものに限らずどんな食べ物だって虫歯になる可能性はある。
ただ、その虫歯になるための酸の出方が違う。
虫歯というのは、ミュータンスがその糖分を食べて酸を増やすことで歯をdecayさせる。
例えばおかしだと糖分がくっついてなくてそれぞれ離れている状態なので、ミュータンスがそのまますぐ食べれる状態。
だから酸が同時に大量に出ることになる。
これに対してパンや小麦粉とかのいわゆる炭水化物。
これは糖分自体がつながっているので、まずミュータンスはそれをその鎖を切るところからやらないといけない。
このため、ミュータンスがすぐに糖分を食べることができず、時間がかかるし、酸も同時に出ない。
そして次は、いわゆる食物繊維の多いもの。
オートミールや玄米、全粒粉では、その鎖がかなり複雑になっているのでさらにその鎖を切るのにより時間がかかる。
つまりお菓子だけ虫歯になるわけではない。けれど、お菓子の方がより虫歯になりやすいということ。
そして大事なことの1つ目は、1日に何回食べているのかということ。
一日中絶え間なく食べてるような人は、アミノ酸がしょっちゅう出ている状態なので虫歯になりやすい。
だからお菓子を食べるのはいいけれども、それは他の食事と一緒にやった方が良い。
そして2つ目は飲み物。食べた後に水を飲むことによって口の中が掃除されるため、虫歯になりやすくなりにくい。
これをしっかりしてください。
これを守ることで先生の子供たちもお菓子食べてるけど虫歯にはなっていない。
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こんな感じに、ミュータンスが糖分の鎖を切って食べるところなど絵を書きながら説明をもらい、聞き手を腹落ちさせるのが上手だなぁ~と聞き入ってしまいました。
がっちりハートを掴まれたので(笑)、今後もここに通い続けることに決定!
レントゲンを撮ることができるのは4歳以降ということで、息子はレントゲン撮影後クリーニング、娘はクリーニングのみ。2人とも虫歯はなくて一安心。