ワーママからの海外移住×キャリア×子育て

IT企業勤務の二児ワーママが一念発起してカリフォルニア・ベイエリアへ。日々限られた時間の中での英語学習や子育て、ライフハックについてつぶやきます。

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国際女性デー(International Women’s Day)とジェンダーギャップ指数2021から考えること

国際女性デー(International Women’s Day, IWD)てみなさんご存知ですか?

 

毎年3月8日が国際女性デーなのですが、私が初めて知ったのは日本にいた時でグローバルの組織に移った後でした。



当時の組織のVP(女性)がその日にメールをくれたことがあり、日本にいながら「ふーん、そんな日があるんだ」と思ったのです。

 

男性社員が同じ組織の女性社員たちにちょっとした感謝のメールを送ってくれたことも。

 

でも日本にいたので、それがアメリカでどの程度の認知度があるのかまではわかっていませんでした。日本ではあまりなじみがない日ですよね。

 

ところが今年は社内で1日がかりのバーチャルイベントがあり、また社外でもイベント広告をたくさん目にし、アメリカでは認知度が高いのだなということに改めて気づかされました。

 

そしてIWDと同時に話題にあがりやすいのがジェンダーギャップ指数。

 

2021年度は例年より発表が遅く、IWDの時点では出ていなかったのですが、最近ようやく出てきました。

 

2021年度

日本:総合120位 (経済117位、教育92位、健康65位、政治 147位)

アメリカ:総合30位(経済30位、 教育36位、 健康87位、政治37位)

http://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2021.pdf

 

ちなみに2020年度はこちら。

日本:総合121位(経済115位、教育 91位、健康 40位、政治 144位)

 アメリカ:総合53位(経済26位、教育34位、健康70位、政治 86位)

http://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2020.pdf

 

日本では総合で少しだけ上がったように見えるものの各分野では下がっています。

アメリカではカマラ・ハリス副大統領の就任もあり政治の分野でのスコアがあがり総合ランクも大躍進していますね。

 

アメリカと比較すると日本は健康分野以外、大きく差がつけられています。

 

日本でジェンダーギャップ指数と言うと、経済や政治分野が注目されがちですが、教育の順位も実はすごく低いことがわかります。

 

最近、日本に住む中学受験を終えた人から聞いた話。

 

都心部では中学受験をする子どもが多いですが、男の子にはがんがん追い込んで勉強させる親が、女の子に対しては「まぁねー、女の子だし。そこそこでいいかな」とすごくナチュラルに言っているのをよく聞くとのこと。

 

今の日本では女性が男性と同じ働き方をすると「不幸になる確率が高そう」と両親は経験的、本能的に感じていて、我が子にはそうさせたくない意識が働いているのでは。



これはよく聞く話で、私も似たような話を知人から聞いたことがあります。

娘にはあまり受験勉強させたくないので、小学校受験をさせてそのままエスカレーターで行けるところがいいと。

 

勉強においても女の子には競争させたくないし、させても意味がないという無意識の価値観があるのかなと思います。これって本当に無意識なんだと思います。

 

親の教育投資のジェンダー差については、上野千鶴子さんがこの記事で次のように言っています。

 

女子に対する教育投資の回収の見込みが薄いと、親が思っている。

 

そしてこれは結局、男性の働き方が変わらない→出産離職→女性の低収入→教育投資の男女差、からきていると。

 

働き方改革でこの根本原因を変えていく、大人の既存の意識を変えていくことがもちろん大事だけれどもそれがなかなか一向に進まない。

 

私は姉妹育ちだったこともあり、男女の教育投資の差を家庭内では感じたことがなかったし、また中高女子校だったので学校でも男女の役割差を意識する機会もあまりありませんでした。

今アメリカで働くという選択肢を取ることができているのは、ある程度このときの価値観があってのことなのもしれません。



そして、子どもを持つ親個人ができることの一つとして、

この教育投資の男女差、刷り込まれた女性像、その無意識の価値観の連鎖を、子供の世代に対して断つ

ことなのかもしれないな、ということを感じました。