「技術に詳しい」と「仕事ができる」は違うんだよね
今週、急遽巻き込まれたトラブル対応で思い出したこと。
日本にいた時も思っていたのですが、アメリカでもそうだった。
IT企業に勤めていると、とてもテッキーな人、技術に精通している人がたくさんいます。傍から見ると、なんでも知っていてなんだかとってもデキる感じ。
話していることも、書いていることもなんだか小難しくて、デキる感を醸し出しています。
でも実際仕事を一緒にしてみると、あれっ、と思うことがあります。
その人の得意な分野を好きなように語ったりするのは得意なのだけど(日本人の場合”話す”のは苦手な場合もあったりする)、それを仕事で上手く発揮できていないというか。
例えばトラブルシューティングや顧客の問題を解決するような場合がそう。
そしてこれってアメリカでもそうだなーと。
今回トラブル対応でいきなり参加したミーティングは知らない人ばかりでした。
一人がその技術分野に得意な人のようで、いろいろデータを見せながら話もうまい。
ちなみに日本人ギークは話下手な人が多いという一般イメージだけど、アメリカ人ギークはトークもうまいし、トークを披露するのが好きだったりする。
でも、彼だけでは解決できず、同じ分野が得意な別の人も参加。その人は話はうまくないけれども、その分野では一目おかれている人。
一方、私はその分野はまぁ得意ではなく、興味も実はあまりない。
とりあえず巻き込まれたので、一歩引いた感じで物事の成り行きを見守っていました。
社内ミーティングに顧客ミーティングに、と数時間✕3日間延々と続いたけれど、あれなんだかなかなか解決しないぞ。
それでも多少進んではいて、社内ミーティングでは顧客への確認事項を話し合ったりしていて。
ふと気づいたのだけれど、これって木を見て森を見ずな感じではないかと。彼らの得意な分野で、あぁなんじゃないかこうなんじゃないかと、枝葉末節のみ話している。
もしかして、問題解決能力とか、論理的分析能力って、技術力とは別ものなのかも。
そこで日本にいた時に出会った一部のエンジニア達を思い出したわけです。
彼らはその技術分野には得意だけれど、顧客のトラブルシューティングが得意なわけではないのだ。
もちろん皆がそうというわけではないし、彼らは彼らなりの圧倒的な仕事上の強みがあるわけですが。
そして思ったのが、
自分がその分野のエキスパートではなかったとしても、一般的な問題解決能力とか、分析力に関しては客観視できる分、お役に立てるのかもしれないと。
ただボトルネックなのが英語力なのだけれど、、
英語でのディスカッションがいまだに苦手で、特に知らない人たちがいるところでは圧倒されてしまい思考が浅くなってしまいます。日本にいたときは同じシチュエーションでも冷静にいられたのが、アメリカだとなんだか難しく考えてしまったり。
そして英語で饒舌に話をされると、萎縮してしまって、この人はエキスパートだから正しいはず、大丈夫だなんて思っていました。
でもそうではないんだな。
仕事の中で、自分の立ち位置、強みを常に探すようにしていますが、日本にいた時は英語力や特定分野の技術力、他にもあるけど、そういったものが強みだと思っていました。
でもアメリカで働きはじめると、これらは当然ながら通用しなくなります。
今の職場での私の強みってなんだろう、何が役に立てるだろう?
物事を客観的に俯瞰する力、問題解決力。
自分では当たり前にやっていて、スキルだとすら思っていなかったものが意外と役にたつのかもしれない、と気づいたのでした。
次回同様のことがあった時に、萎縮してしまわないように、ここに書きとめておこう。
あとはディベート力はもっと鍛えないと。最近英語は停滞気味でなんらかのブレークスルーの必要性を感じています。