Dependent Care FSAで保育費も節税対策に
以前の投稿で、医療保険をHSAアカウント付きの保険に変更したことを書きました。
アメリカの医療保険は難しい!② 渡米3年目で最適化。HSAで医療費を投資に。 - ワーママからの海外移住×キャリア×子育て
同時に、私はFSA(Flexible Spending Account)にも申し込みました。
- FSA(Flexible Spending Account)とは?
- Dependent FSAの対象は?
- Dependent Care FSAの利用方法
- Child Care Tax Credit と Dependent Care FSA
- 最後に
FSA(Flexible Spending Account)とは?
FSAとは、HSAと同様に課税前(pre-tax)に一定金額預け、指定された用途に応じて引き出すことができる口座で、節税対策として使うことができます。
HSAとの違いは、HSAでは余剰金額は投資に回したりと老後資金のために保持しておくことができるのに対し、FSAでは毎年使い切る必要があります。
*提供しているプランによっては一定金額を翌年に持ち越し(Carryover)ができるものもあります。
*コロナの影響により、現在は翌年に持ち越すことが可能になっています(Consolidated Appropriations Act of 2020(CAA))
つまり投資目的には使えず、あくまで節税対策のみ。
FSAには2種類あります。
- Health Care FSA - 医療費用($2,750まで)
- Dependent Care FSA - 子供の保育費用 ($5,000まで)
Health Care FSAはHSAと併用して使うことができず、HSAを利用していない人が対象です。
そこで私が今回利用したのはDependent Care FSA。勤め先の会社が提供していたので利用することにしました。
Dependent FSAの対象は?
Dependent Care FSAの対象となるのは、主に下記の費用で
- ライセンスを持つ保育園や託児所
- 介護施設
- 学童(アフタースクール After-school program)
- 両親が働いている間に利用したベビーシッター
- 13歳以下の子供のデイキャンプ
- プリスクール
対象とならないのは
- 泊まりのキャンプ
- 私立小中学校、ボーディングスクールの費用
- 両親が働いている時間帯ではない、週末や夜間のベビーシッター費用
- 家ーケア施設の交通費
などなど。
共働き家族で子供の保育にかかる費用がメインの対象ですが、片親が働いていない状況でも探している状況であったり、あるいは病気等で保育が困難な場合にも利用することができます。
Dependent Care FSAの利用方法
会社がベネフィットとして提供しているDC FSAに申し込む際に、毎月FSAにいくらを入金するかを設定します。
DC FSAの上限である$5,000を年間使う見込みがあるのであれば、$5,000を12で割った金額にを毎月の入金分に設定します。DC FSAは基本使い切る必要があるので、年間の保育費用を上回る金額を入金しないように。
口座が開かれると多くの場合デビットカードが支給されます。
しかしDC FSAではこのデビットカードを使って直接FSA口座から保育費用を支払うことはできません。
銀行口座を登録して振り込んでもらうか、チェックを受け取って自分で換金するかを選択することになります。
私は子供のプリスクールの費用をFSAに請求しました。
請求は、サイト上で”Submit FSA Claims”といった項目を探し、プリスクールで受領した領収書をサイト上にアップして必要事項を書くだけ。
慣れれば10分もかからないと思います。
請求後、数日以内に処理がされチェックが送られてきました。
Child Care Tax Credit と Dependent Care FSA
Dependent Care FSAと似たようなものにChild Care Tax Creditというのがあります。
こちらはTax Returnをしたことがある人は覚えているかもしれませんが、Tax Return時に申請することで支払う税金を抑えることができるものです。
以下の記事によると、Dependent Care FSAとChild Care Tax Creditは条件が合えば併用することも可能で、
どちらか選択する必要がある場合は$43,000以上の収入であればDependent Care FSAの方が有利だそうです。
Dependent Care FSA vs. the Child Care Tax Credit | Haven Life
私は今年からFSAを利用し始めたので、年明けのTax Return時にはChild Care Tax Creditも意識して申請したいと思います。
最後に
DC FSAは基本使い切る必要がありますが、請求に関してはは次の年の90日間は可能です。
私は初めてだったので「もし、請求できなかったら」という心配があり、年度途中に一度請求してみましたが、とても簡単にできました。
アメリカに来て思うのは、アメリカでは会社員でもこういった節税対策(401k、HSA、FSA)がいくつもあり、これを知っているのと知らないのでは貯蓄の面で大きな差になるなぁということ。
日本で会社員として勤めていた時は、税金は勝手に引かれていくものでしたし、恥ずかしながら給与明細をまともに見たことも、税金について考えてこともあまりありませんでした。
アメリカではTax Returnに始まり、税金そして節税対策を自然と考える機会が多いように思います。