ワーママからの海外移住×キャリア×子育て

IT企業勤務の二児ワーママが一念発起してカリフォルニア・ベイエリアへ。日々限られた時間の中での英語学習や子育て、ライフハックについてつぶやきます。

ブログタイトル

パスポート更新に伴うL-1ビザ延長の手続き(L-1 Extention)

アメリカでビザで働いていると、働き始めたら一段落!というわけにはいかず、ビザ関連の手続きが数年は続くことになります。

 

これがかなり面倒くさい。。

 

私の場合、会社がサポートしてくれるため、会社からアサインされた弁護士に言われた通りにやればいいだけです。

が、それでもビザ固有の専門用語や、Form◯◯といった数々の書類、わけがわからなくなってきます。。。

 

初めは意味がわからないままに、「しょせん一度きりの経験だから」とその場しのぎで対応してきましたが、どうやらそういうわけにはいかない様子。

 

今回は私が今保有しているL-1ビザの延長プロセスを経験したので

そのことを共有したいと思います。

 

特に私の場合、何がややこしくさせていたかというと、

私の日本のパスポートの有効期限が、L-1ビザの有効期限よりも早くに来る

ということでした。

 

なお、2021年8月現在、Petition(請願書)の受領通知は届いていますが

承認はまだされておらずもうしばらくかかるようです。

 

 

L-1ビザとは?

L-1ビザとは企業内転勤ビザと呼ばれるものです。

日本からアメリカ国内の関連会社に異動して働く時に使われるもので、

日系企業の駐在員が駐在の際に取得することが多いですが

外資系企業に勤めている人が「転籍」という形でアメリカのオフィスに異動する際にも取得します。

 

私は後者のケースです。 

 

この他L-1には

  • L-1A(管理職)・L-1B(専門職)ー 職種によって区別
  • ブランケットL-1・個別L-1 ー L-1ビザの申請方法。大企業の場合ブランケットL-1を使うことで個別に請願(petition)許可するプロセスを省略することが可能。

私はブランケットL-1Bでした。

 

またL-1ビザ所有者に帯同する家族は、L-2ビザを取得します。

 

L-1ビザの有効期限は?

L-1Bビザの場合、有効期限(Expiration Date、ビザの真ん中に記載)は通常5年です。

 

しかし注意しないといけないのが、これは延長も含めた最長の年数であるということ。

パスポートにはられているL-1ビザスタンプをよく見てみると、右下に小さく”PED-<日付>”が書かれています。

 

PEDというのはPetition Expiration Date(請願書の有効期限)で、この日付は最初のビザ発行から3年後の日付が記載されています。

このPEDが就労(滞在)期限と呼ばれているもので、それ以降(最大5年まで)就労(滞在)する場合は延長申請を行う必要があります。

 

 

ビザスタンプは「入国」許可証、I-94は「滞在」許可証

ビザスタンプとは別に、L-1といったNon Immigrantビザを持つ外国人がアメリカ入国時に発行されるのが、出入国記録I-94。

 

I-94は現在電子化されており、紙は渡されません。

I94 - Official Website

 

こちらのWebサイトにいって必要事項を入力すると、いつでも自分のI-94を表示・取得できるようになっています。

 

I-94には有効期限(Admit Until Date)が記載されていて、これは「パスポートの有効期限」あるいは「L-1ビザのPED 」のうち早い方になります。

 

ビザスタンプと混乱しがちなのですが

ビザスタンプは「入国」許可証である一方、I-94が「滞在」許可証となります。

 

このため通常もしI-94が切れるとアメリカには不法滞在となります。

 

 

パスポートの有効期限とのビザの関係性

私のケースでは

L-1Bビザが発行されたのが2018年10月。

L-1Bビザの有効期限は5年後の2023年の10月。

PEDは3年後の2021年10月。

 

パスポートにはられているビザスタンプにもこの日付が記載されています。

 

しかし、大事なのが日本のパスポートの有効期限

これが私の場合2021年9月でした。

 

このように、パスポートの有効期限がL-1ビザスタンプ記載の有効期限よりも早い場合、

実質L1ビザはパスポートの有効期限である2021年9月にステータスが切れることになります。

 

毎回アメリカ入国時には、入国審査官がスタンプを押した後、スタンプに滞在ステータス(L1)と滞在期限(私の場合、パスポートの有効期限)が記載されていました。

 

そしてパスポートの有効期限のことを念押しのように話されていたのですが、

これはこのこと(ビザの有効期限が記載の日付よりも実際は短いということ)を言いたかったのか、と今になってようやくわかりました。

 

ちなみにI-94のAdmit Until Dateもパスポート有効期限の2021年9月。

子どもたち(L2ビザ保有)のI-94も同じ日付です。

  

L-1延長手続きの概要

準備する書類はL1の初期申請とほぼ似たような情報を提供する必要がありです。

履歴書や過去の仕事の内容、家族の情報などなど時間がかかります。

 

私の場合L-1Bという専門知識を有する専門職として働くためのビザですから、

これまでの仕事の内容に加えて、どんな専門知識を持っているか、論文やホワイトペーパー、本などを執筆していればその内容なども知らせる必要がありました。

 

単に会社の製品知識だけではなく、いかに高度で一般的ではない知識を持っているかがL1Bの延長プロセスには大切だそうです。

 

また、子どもたちのL-2ビザの延長に必要な書類の一部として下記があり、弁護士さんに記載してもらったのを署名しました。

 

  • I-539(Applicaiton to Extend/Change Nonimmigrant Status)

  滞在する帯同家族が、アメリカ国内にいながらI-94の期限を延長する際に必要

  • I-539A

  I-539を必要とする人が二人以上の場合にはこちらも提出

  • Forms G-28(Notice Of Entry Appearance as Attorney or Accredited Representative)

        弁護士が代理となって申請する際に必要

  

L-1延長申請は日本に行く必要があるの?

L-1延長申請のプロセスはアメリカに滞在している必要があります。

 

L1や他のビザの発行には日本のアメリカ大使館に行く必要がありましたが、

L-1延長申請はアメリカにいる必要があります。

 

弁護士からも次のように注意されていました。 

You (and any dependents) must be physically present in th U.S. when the L1 extention petition is filed.

 

L-1延長手続きの所要日数

会社の弁護士から連絡がきたのが、パスポートが切れるちょうど5ヶ月前。

ここからL1延長の手続きが開始します。

この時点では全体にかかる日数は必要書類がそろった後でこのようになると言われていました。

 

弁護士側での準備:6週間

USCIS(U.S. Citizenship and Immigration Services)に請願書(Petition)提出:1日

受理:5日

USCISによるレビュー:15日

 

しかし実際にかかった時間とこれからレビューにかかる時間はというと、

 

弁護士側での準備:6週間→2ヶ月半

USCISに提出:1日

受理:5日→10日

USCISによるレビュー:15日→4-6ヶ月の見込み!?

 

思いのほか日数がかかり、このままではビザのステータスが切れる前に延長の承認はもらえなさそうなことが判明。。

 

L-1延長申請が間に合わない!?

 

ビザのステータスが切れる5ヶ月前に開始したL-1延長作業。

弁護士さんにすっかりお任せして安心していたものの、気づけば残り1ヶ月でようやくUSCISに提出してもらえました。

 

でも、このままじゃビザのステータスが切れてしまう!

と焦って弁護士さんに詰め寄ったところ、

 

「延長申請を出せば(USCISが申請処理をしている途中であっても)、I-94の有効期限が切れた後も240日間はアメリカで働くことができます。」

 

とのこと。

 

ただしこの240日間はよっぽどのことがない限りアメリカを出国することができなくなります。

 

おいおい。さすがに6ヶ月はかからないと思いたいけど、この間日本に行けないという制約があるのは精神的に不自由さを感じます。

そもそもコロナで行くつもりないけれど。

 

本来であればI-94が切れる前に、レビューまで済ませてL-1延長承認された状態にしておきたかったというのが本音です。

 

まとめ

L-1ビザ延長の手続きについてまとめましたが、現在USCISによるレビュー待ちですのでまた進捗があれば追記したいと思います。

 

またI-94の有効期限に紐づくのが、運転免許証とI-9 reverification(recertification)なのですが、これはまた別の機会に。

 

L-1ビザ延長手続きを通じて一貫してハラハラしていたのは、ビザの有効期限が間近に迫っていることと、I-94が切れてしまっても本当に大丈夫なのかということ。

 

その度に弁護士さんにしつこく何度も確認しました。

 

いや、こればかりは大企業で働いていて弁護士さんに聞けるのは心強い。

自分ひとりじゃ絶対できなかったし、なにより精神面でつらい。

無事に手続きが進むことを祈るばかりです。